神前式は日本の伝統的な結婚式で、神社や結婚式場の神殿で行われます。以下に、一般的な神前式の流れを詳しく説明します。
- 参進の儀(さんしんのぎ)1?:神職、巫女、雅楽演奏者が登場し、新郎新婦、仲人、両親、親族、友人の順で列席者が列になって進み、神殿へ上がります。
- 手水の儀(ちょうずのぎ)1:神殿に入る前に、参加者全員の身をお水で清めます。右手でひしゃくに水を汲み、左手を清め、右手、口も水ですすぎ、用意されている懐紙という和紙で、口元や手の水気をふき取ります。
- 斎主挨拶(さいしゅあいさつ)1:式の進行をつとめる神職のことを、「斎主」といいます。斎主からの最初の挨拶のあと、神前へ向かって全員で一礼をします。
- 修祓の儀(しゅばつのぎ)1:斎主が祓詞(はらいことば)を述べ、身の穢れ(けがれ)をはらい清めます。
- 祝詞奏上(のりとそうじょう)1:斎主が「祝詞(のりと)」つまり「お祝いのことば」を神に向かって読み上げます。この儀式で、ふたりの結婚を神様に報告します。
- 三献の儀(さんこんのぎ)1?:新郎新婦が、小型・中型・大型のサカズキを、この順番で交わします。お神酒(おみき)を飲み交わしたら、夫婦の契り(ちぎり)が結ばれます。
- 誓詞奉読(せいしほうどく)1:新郎新婦が夫婦としての誓いの言葉を読み上げる儀式です。
- 指輪交換1:新郎から新婦へ、新婦から新郎へ、おたがいの左手薬指に結婚指輪をはめます。
- 玉串奉奠(たまぐしほうてん)1:「玉串(たまぐし)」を神前にお供えして、「神とふたりのつながり」を固めるための儀式です。
- 巫女の舞(神楽奉納)1:巫女が「ふたりの門出」を祝福するとともに、「両家の繁栄」を祈って舞を披露します。
- 親族盃の儀(しんぞくはいのぎ)1:列席者全員もしくは代表者が、盃でお神酒を飲み、「親族同士のつながり」を固めます。
以上が一般的な神前式の流れです。神前式は日本の伝統や、「奥ゆかしさ」を大事にする日本の心を感じることのできる挙式スタイルです。神前式には、先ほど紹介した「三三九度」などの儀式以外にも、「参進の儀(さんしんのぎ)」や「祝詞奏上(のりとそうじょう)」など、普段は体験できない儀式が数多くあります。
新郎新婦と列席者が列になって歩く「参進の儀」はなんとなく知っている人も多いかもしれませんね。雅楽(がかく)の音が響く中、神職(しんしょく)らに導かれ結婚式がとり行われる神殿へと向かいます。厳かな雰囲気に包まれ、 「これから新しい家族とともに人生を歩んでいく」という気持ちも高まることでしょう。
神前式で行う儀式の内容については、後ほど詳しく説明します。神前式は、「白無垢(しろむく)」や「色打掛(いろうちかけ)」などの和装を着て行います。
日本の伝統的な衣裳に身を包み、神聖な雰囲気で行われる挙式は、いつもとは違った雰囲気を味わえるでしょう。神前式で着る衣裳については、後ほど詳しくお伝えしますね。神前式を行う場所として、最も一般的なのが神社。神社の厳かな雰囲気に魅力を感じ、神前式を選ぶ人も多いようです。また、「地元の縁のある神社で式を挙げたかったから神前式にした」という声も。
初詣をはじめ、お宮参りや七五三など、神社は日本人にとって身近な存在。結婚式後も気軽に参拝できるので、ふたりの思い出の場所として長いお付き合いができそうです。人生のさまざまな思い出を同じ場所で重ねられるのは、神社ならではの魅力ですね。ただ、神社ではお祭りなどの時期になると、挙式ができなくなることも。日取りについては事前に確認しておくといいですよ。
以上が神前式の一般的な流れとその特徴です。神前式は日本の伝統を重んじ、神聖な雰囲気の中で行われる結婚式です。このような伝統的な儀式を通じて、新郎新婦は神様に結婚を報告し、新たな人生のスタートを切ります。神前式は、その厳かさと美しさから、多くのカップルに選ばれています。